YouTube では、誤った情報や意図的に操作された情報が拡散する「ミスインフォメーション(誤情報)」に対して、誤った情報を扱っている動画の特定と削除や、ガイドラインに違反するかどうかが際どいボーダーライン上のコンテンツや有害な誤情報がユーザーにおすすめされることを減らす取り組みを行っています。
デジタル時代のジャーナリズムの発展のために報道業界とのコラボレーションを推進する取り組み「Google News Initiative」では、ジャーナリストや大学生を主な対象として、インターネット上の情報を検証する技術をトレーニングする「ファクトチェック・チャレンジ」と「ファクトチェック・ワークショップ」を開催しました。これらの解説動画はYouTube で公開しており、どなたでも視聴できます。
4月に実施した「ファクトチェック・チャレンジ」は、ネットで拡散する画像や動画やソーシャルメディア上の情報などの真偽をどのように見極めるかについて解説したものです。
1 動画 4 〜 7 分程度の長さで、「手法の解説と例題」から「回答」までを 6 セット計 12 本を公開しています。実際のオンラインライブイベントは、報道やファクトチェックに関心がある学生約150人が受講しました。
Google News Initiativeチャンネルで公開されている再生リスト
5月には記者を主な対象に、より専門性を高めた「ファクトチェック・ワークショップ」も実施しました。このワークショップでは、チャレンジ編で解説した 6 つの手法を基に、より実践的で高度な内容も盛り込みました。
また、日本でファクトチェックを推進する特定 NPO 法人ファクトチェック・イニシアティブと協力し、ファクトチェックに取り組む 6 人の記者や弁護士などの実務家を各回のゲストスピーカーとして招き、日本のファクトチェックの状況からデジタル報道の技術の発達がもたらす倫理的な問題まで公開質疑もおこないました。
講座の登録者は記者を中心に約500人にのぼり、こちらの動画も YouTube でどなたでも視聴でき、ファクトチェックの学習に利用できます。
ファクトチェック・チャレンジやワークショップは Google News Initiative がアジア太平洋地域で実施している国境を越えた取り組みの一環です。今後は各国でこれらの講座を受講した受講生が交流するイベントも予定しています。
また、誰でも参加可能なデジタル報道トレーニング「 GNI ライブ」を実施し、Google News Initiative チャンネルで公開。その他、新聞社やテレビ局、出版社、オンラインメディアなどの編集部で個別の講座も実施しています。詳細については、こちらまでご連絡ください。
Google ではこれらのファクトチェックのトレーニング講座以外にも、信頼性のあるメディアによるファクトチェックコンテンツに「ファクトチェック」のラベル表示をするツールを公開しており、日本からはファクトチェックを実施しているBuzzFeed Japan が登録されています。
また、世界的には新型コロナワクチン誤情報対策公開基金を設立して最大 300 万ドルを拠出するプロジェクトを発表しました。
情報の信頼性が求められる中で、情報を検証し、誤っているものは指摘することがこれまで以上に重要となっています。情報の専門家であり発信者である記者、そして、情報の受け手の方々にも参考になる検証手法のトレーニングについて、今後もGoogle News Initiative では様々な取り組みを行います。
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