今回は、年初にご紹介した 2022 年のプロダクト ロードマップのハイライトの中から、2021 年に再び急成長を遂げたテレビでの YouTube の視聴体験向上についてお話します。今回公開するイノベーション シリーズでは、テレビ向け YouTube のデザインに関する舞台裏や、YouTube の魅力をテレビの大画面でインタラクティブな視聴を体感できる新機能をご紹介します。
テレビ向けの YouTube アプリは 12 年前に初めて発表され、視聴者は、パソコンやスマートフォンよりも大きな画面でお気に入りの YouTube 動画を再生できるようになりました。それ以来、ストリーミング サービスやテレビで見る YouTube の人気が高まるのに合わせて、私たちはこの視聴体験の向上に取り組み続けてきました。2022 年 1 月時点で、平均で毎日 7 億時間以上の YouTube 動画がテレビで視聴されています。
テレビで YouTube を見る人が増える中、私たちデザインチームとして直面している課題があります。それは、シンプルで無駄がなく直感的に利用できる視聴体験を維持しながら、YouTube 独自のメリットをテレビでも実現するにはどうすればよいか、というものです。今回は、視聴者がテレビで動画を視聴しながら、YouTube ならではの魅力を簡単に楽しんでいただける新機能をご紹介します。
リビングルーム向けのデザイン
YouTube は、全世界で 20 億人を超える視聴者に、動画に対する意見を示せる評価ボタンやコメントから、好きなクリエイターをサポートできるチャンネル登録、チャンネル メンバーシップへの参加、あるいは Super Sticker の送信まで、多彩な機能を提供しています。
私たちは、視聴者が慣れ親しんだ YouTube の視聴体験を、テレビの画面でもそのまま提供したいと考えています。しかし、それにはデザイン上の課題も伴います。リサーチチームは多くの時間を費やし、YouTube をテレビで視聴する際の体験を掘り下げて調査してきました。その結果、リモコンは使いづらく操作が難しい場合があること、ほとんどのテレビはウェブブラウザを搭載していないこと、そして常に全画面表示で動画を再生しているために、概して操作するスペースが少なくなってしまうことがわかりました。
そして、私たちは YouTube でご好評いただいている機能を取り入れたテレビでの直感的な視聴体験を、デザインしていくにあたり、80% 以上の視聴者が他のデジタル機器を使用しながらテレビを見ている(英語)という興味深い点に初期の段階で注目しました。さらに調査を進めると、視聴者はテレビで動画を再生しながら YouTube モバイルアプリを開いているということだけでなく、テレビで再生している動画を手元のスマートフォンでも開いて、その動画にエンゲージ(高評価、チャンネル登録など)していることが判明したのです。
これらの点を踏まえて、私たちはすべての機能をテレビの大画面の中に収めるという考え方をやめ、その代わりにスマートフォンとテレビの視聴体験のつながりをさらに深める方法を検討することにしました。
テレビで YouTube をもっと楽しめるようになる新機能のご紹介
YouTube はこれより段階的に、テレビと iOS または Android 搭載のスマートフォンを簡単に接続できる新機能をリリースしていきます。この機能により、YouTube のお気に入りの動画をテレビの大画面でさらに楽しめるようになります。
使い方としては、まずスマートフォンとテレビで同じ YouTube アカウントにログインします。テレビで YouTube アプリを開いて、次にスマートフォンで YouTube アプリを開いたら、自動的に表示される案内に従って [接続] をクリックします。
これでスマートフォンがテレビと同期され、視聴中の動画をスマートフォンで手軽に操作できるようになります。つまり、テレビの大画面で動画を見ながら、スマートフォンでその動画の説明文を読む、コメントを残す、友だちに動画を共有する、あるいは Super Chat を送ったりメンバーになったりしてお気に入りのクリエイターをサポートするといったことができるようになり、テレビで YouTube を視聴しながら行っていたことが今までよりもずっと簡単にできるようになります。
テレビで楽しむ YouTube の次なる展開
リビングルームでのインタラクティブな視聴体験は今後も発展していきます。今回のリリースにより、お持ちのスマートフォンは多目的型のインタラクティブなデバイスとなり、可能性はさらに広がります。
YouTube は、動画再生ページの新しいデザインのテストをすでに始めています。このデザインでは、動画に登場した商品のブラウジングやショッピングなど、より多くの YouTube 独自の機能をテレビの大画面に直接組み込み、必要に応じてスマートフォンで操作できるようになります。
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