YouTube 最高製品責任者 ニール モーハンより
世界中の数十億の人々が、実に様々な目的で YouTube にアクセスしています。なかなか見ることのできないコンサートを鑑賞したいときも、新たなスキルの習得を目指しているときも、YouTube では、多種多様なコンテンツや意見につながることができます。しかし、これを実現するにはコミュニティ保護への取り組みが不可欠です。そしてこの信条が、YouTube のすべてのシステムを機能させ、プロダクトのあらゆる側面を支えています。
今年は数回にわたって、YouTube が直面する大きな課題にどのように対処しているか、その舞台裏をご紹介し、YouTube が検討している各対策から生まれる複雑な影響についてもお伝えします。今後の投稿では、ポリシーの作成や更新、複雑で取り扱いが難しい問題に対する考察、コミュニティ保護の責任に関する重要な節目等についてご紹介することも検討しておりますが、第 1 回目の今回は、YouTube 上の有害な可能性のある誤った情報への取り組みについて詳しく説明します。
YouTube はこの 5 年間、「4 つの Responsibility(責任)」という YouTube 独自のフレームワークに大きく投資してきました。機械学習技術と人間によるレビューを組み合わせることで、迅速にコミュニティガイドラインに違反するコンテンツを削除(remove)し、信頼できる情報源からのコンテンツを見つけやすくし(raise)、問題のあるコンテンツの拡散を抑制(reduce)しています(その理由について詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください)。悪質なコンテンツが視聴者の目に触れる機会を減らす一方で、プラットフォームとして表現の自由を維持するためには、これらの対策を組み合わせることが重要です。しかし、誤った情報があっという間に出現し、より広く拡散されるようになっている昨今、YouTube のアプローチもそれに応じて進化していく必要があります。YouTube のチームが取り組んでいる 3 つの課題は次のとおりです。
新たな誤った情報が拡散する前に対処する
何年もの間、オンラインで拡散される誤った情報のトピックはごく少数でした。たとえば、9.11 のテロや月面着陸にまつわる陰謀論、地球平面説などを思い浮かべてみてください。こうした長年の陰謀論が、対処すべきコンテンツのアーカイブとして構築されていきました。その結果、機械学習システムをトレーニングすることで、この類のコンテンツに含まれるパターンに基づいて検出された類似した動画がおすすめされる回数を減らすことができるようになりました。しかし瞬く間にまったく新しい論調の情報が次々と出現し、視聴回数を増やすようになりました。あるいは、動画内で、ある意見から他の意見に移っていくようなケースもあります。例えば、一般的な健康に関するトピックから話が始まり、ワクチン忌避に話題が移り変わっていくケースなどです。情報の内容や伝わり方はそれぞれ異なっており、地域に特化している場合もあります。
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの早期段階で、YouTube はまさにこの課題に直面しました。例えば英国では、 5G の基地局が新型コロナウイルスの感染拡大を引き起こしているという陰謀論が広がり、基地局が放火される事態が発生しました。これが現実の世界に及ぼすリスクは明確であったため、YouTube はガイドラインを更新してこの類のコンテンツを違反コンテンツとして扱うことにしました。このケースでは、地域および世界の公衆衛生機関のガイダンスに従って新型コロナウイルス感染症の誤った情報に関するポリシーをすでに策定してあったため、迅速に対処できました。
しかし、今後生まれるであろう変化の激しいトピックについて、YouTube のポリシーの根拠となる専門家のガイダンスが必ずしも用意されているとは限りません。また、誤った情報が新しいものであるほど、システムのトレーニングに使用できるサンプルが少なくなります。これに対処するため、YouTube は継続的に新しいデータでシステムをトレーニングしています。また、よりターゲットを絞った分類システムの組み合わせ、多数の言語でのキーワード、地域のアナリストから寄せられる情報を活用して、YouTube の主要な分類システムでは捉えられないトピックを特定する方法を模索しています。このような取り組みの成果として、いずれ、こうした誤った情報の拡散をより迅速かつ正確に捉えることができるようになるでしょう。
YouTube のシステムは、特定のコンテンツの拡散を抑制するだけでなく、検索結果やおすすめ動画で視聴者を信頼できるコンテンツと結びつけます。しかし、テーマによっては信頼できるコンテンツが少ないこともあり、これをデータの欠落と呼んでいます。たとえば、自然災害などのニュース速報を考えてみてください。災害が発生した直後の状況において、原因や被害者について憶測する、信頼できないコンテンツを目にするかもしれません。信頼できるコンテンツの制作には時間がかかるため、誤った情報が急速に拡散した場合、短期的には、視聴者に結びつけられる十分な信頼できるコンテンツが存在しない状況が起こりえます。そこで、自然災害などの重大なニュースでは、続報ニュースパネルを表示して、視聴者をテキストベースの記事に誘導しています。
クロス プラットフォームの問題 - 誤った情報の共有に対処する
もうひとつの課題は、ガイドラインのボーダーライン上の動画が YouTube 外で拡散することです。ボーダーライン上の動画とは、ポリシー上、削除に値する動画には該当しないものの、YouTube としては必ずしも視聴者におすすめできない動画です。YouTube は、おすすめ動画システムを全面的に見直し、おすすめ動画からのボーダーライン上のコンテンツの視聴を 1% 以下に抑え込むことができました。ただし YouTube が特定のボーダーライン上の動画をおすすめしなかったとしても、YouTube の動画にリンクする、または YouTube の動画を埋め込んだ外部ウェブサイトを介して、そういった動画が視聴される可能性は残ります。
対策のひとつとして考えられるのが、おすすめ動画に出るに相応しくないと判断されている動画に関しては、共有ボタンと外部リンクを無効にすることです。これにより、ボーダーライン上の動画を外部サイトに埋め込んだり、リンクしたりすることができなくなります。しかし YouTube では、共有を阻止することが視聴者の自由を制限することになってしまわないかという問題意識も持っています。YouTube のシステムはおすすめ動画からボーダーライン上のコンテンツを削減しますが、リンクの共有は視聴者の能動的な行動であり、おすすめされた動画を視聴するといった、受動的行動とは異なるのではないか、とも考えているからです。
また、背景を考慮することも重要です。場合によっては、調査研究やニュースのレポートに埋め込まれたボーダーライン上の動画については例外とする、または別の対応をとる必要があります。有害となる可能性のある誤った情報の拡散を制限する際は、同時に、こうしたデリケートなテーマや、物議を醸すテーマに関する議論の余地を残すよう、バランスに配慮しなければなりません。
別のアプローチとして考えられるのが、埋め込まれたり、リンクされたりしたボーダーライン上の動画を視聴する前に、そのコンテンツに誤った情報が含まれている可能性があることを伝えるインタースティシャル(全画面表示のメッセージ)を視聴者に対して表示することです。インタースティシャルによって視聴者はコンテンツを視聴または共有する前に「一時停止」することができます。YouTube ではすでに年齢制限のあるコンテンツおよび暴力的または生々しい動画に対してインタースティシャルを採用しており、これから視聴しようとしている対象動画に関して視聴者に選択肢を提供するための重要なツールであると考えています。
YouTube では引き続き、インターネットで有害な誤った情報が拡散するのを制限するための様々な方法を慎重に検討していきます。
誤った情報に関する取り組みを世界全体に広げる
誤った情報の抑制に対する YouTube の取り組みは実際に成果を上げていますが、サービスを提供している 100 以上の国々と多数の言語にこの取り組みを展開しなければならないため、その道のりは複雑です。
情報源の信頼度を判断する材料は文化によって異なります。たとえば、英国における BBC のように、公共放送局が信頼できるニュースを提供する情報源として広く認知されている国々があります。その一方で、公共放送局はプロパガンダに舵を切りがちだとみなされている国々もあります。また、ニュースとしてのコンテンツの範囲も国によって異なります。厳格なファクト チェックの基準を設けている放送局もあれば、検証をほとんど行わない放送局もあります。さらに、各地域の政治環境、歴史的背景、最新ニュースで扱われる出来事が、他国では見られないような、その地域固有の誤った情報を含むストーリーを生み出すことがあります。たとえば、ブラジルでジカウイルス感染症が流行した際、その病気は国際的な陰謀によって引き起こされたと主張する人々がいました。また、日本では、大きな地震が発生すると、何らかのデマが発生し拡散される傾向が歴史的に見られます。
このような地域ごとの多様性に直面したチームは、激しく変化する情報の論調や、信頼できる情報源の欠如など、新たな誤った情報に関するものと同じ多くの問題に突き当たりました。たとえば、パンデミックの初期段階では、自国の衛生機関によって最新の調査が実施されていない国があったり、国や地域によってガイダンスが異なることもありました。
何が「ボーダーライン」とみなされるかも、本当に多様な見方があります。YouTube では常に、コンテンツ審査担当者のガイドラインが、言語や文化によってどのように解釈され得るかを考慮しています。文化的背景について現地のチームや専門家と連携して把握し、動画がボーダーラインとして分類されるかどうか判断するためには、多くの時間を要します。
YouTube は、誤った情報と密接に関係している地域に固有のニュアンスを理解できる人材を追加してチームを拡大するだけでなく、世界中の専門家や非政府組織とのパートナーシップをさらに強化していきます。また、話題になっているテーマに対するアプローチと同様に、その地域に固有の誤った情報をより正確に捉えるために検知モデルを更新する頻度を増やし、それを各地域の言語に対応させていく取り組みを行っています。
透明性を強化する
YouTube は、すべてのプロダクトおよびポリシーにおいて有害な誤った情報を削減するための取り組みを続ける一方、多様な意見が尊重されるよう努めています。すべての答えが出ているわけではありませんが、YouTube が抱えている課題や問題点を共有することが重要だと考えています。今日ほど、コミュニティの安全と健全性のために取り組むことが急務であった時代はないでしょう。今後も、皆様に様々な情報をお伝えできることを楽しみにしています。
昨年、YouTube では、検索(英文)やインフラストラクチャー(英文)など YouTube の中核をなすユーザー体験の向上から、YouTube TV (現在米国のみ)や YouTube ショート、YouTube Music(英文) のような新サービスの発展まで、さまざまなユーザー体験の更新を行った一年となりました。また、クリエイターが収益を得るための新たな手段を導入し、保護者が子どもの動画視聴方法をより細かく選択できるようにしました。更に、クリエイターと協力(英文)し、彼らが得意なことで活躍できるよう支援しました。
しかしこれらはまだ序章にすぎません。多くのご要望をいただいていることを含め、さまざまな新しいサービスやツールのリリースを 2022 年にも予定しています。こうした更新はすべて、議論を重ね、データおよび YouTube コミュニティ全体からのフィードバックに基づいて行われます。さまざまな要素を検討した結果としてトレードオフが避けられない場合もありますが、YouTube エコシステムが今後も健全に発展するためには何が最善か、という観点で常にサービスを決定しています(YouTube が新たなサービスを決定するまでの過程について最近の Lew との対談(英語)で詳しく話していますので、よろしければご覧ください)。今回のブログでは、2022 年の YouTube の展望をクリエイター向け、視聴者向け、パートナー向けの順に少しご紹介します。
クリエイター
クリエイターの存在がなければ YouTube は成立しません。YouTube は常に、クリエイターがスキルや能力を最大限に発揮して目標を達成できるようにしたいと考えています。可能な限り多くの機会を提供するため、YouTube ショート、ライブ配信、ビデオ オンデマンド(VOD)の動画形式に引き続き投資していきます。また、今後数か月間で、この 3 つの動画形式すべてにエンゲージメントと収益化のオプションを追加する予定です。
YouTube ショートのコンテンツはとても人気で、YouTube ショート全体の視聴回数はグローバルですでに 5 兆回を超えています。アクトレブログや StudyInネイティブ英会話から BTS やなにわ男子まで、さまざまなタイプのクリエイターやアーティストが、素早く、多くの世界中のファンと繋がることのできる YouTube ショートの力を感じています。2022 年は引き続き YouTube ショートのプロダクトの改善と、より簡単に動画の作成ができる機能の開発に取り組みます。昨年導入した、YouTube のあらゆる動画の音声をリミックスできる機能をさらに発展させ、クリエイターの、より豊かな自己表現に役立つ新たな動画エフェクトや編集ツールなどを導入する予定です。また、YouTube ショートのクリエイターがファンと個別に親交を深められるよう、個々のコメントに対しショート動画を作成して返信する機能も導入する予定です。
YouTube では、優れた YouTube ショート動画クリエイターに収益を分配する YouTube ショート ファンドを昨年創設しました。これはまだ始まったばかりですが、新世代のコンテンツ クリエイターが YouTube で収益獲得を始めるきっかけとして既に機能しています。実際、昨年このファンドから収益を受け取ったクリエイターの 40% 以上は、それまで YouTube でコンテンツを収益化していなかった人たちです。今後数か月以内に、たとえば YouTube ショート クリエイターが YouTube BrandConnect(日本では未提供)を通じてブランド コンテンツを制作する新たな方法や、Super Chat を YouTube ショートにも導入したり、ショート動画から商品を購入できるようにするなど、YouTube ショートの新たな収益源のテストを開始します。
ライブ配信は、今年の YouTube の勢いをさらに強めてくれるもう一つの分野です。1 日あたりのライブ配信の視聴時間は 2020 年 1 月から 2021 年 12 月までの 2 年間で 3 倍以上に増加しました。今回、複数のクリエイターが一緒にライブ配信できるコラボレーション ライブ機能を導入し、視聴者とさらにインタラクティブな交流で盛り上がれるようにします。ライブ配信を行うクリエイターにとって最大の悩みの一つが「ライブ配信で何を話すか」という問題です。同機能によって、何気ない会話や他のクリエイターとのやりとりといった新しい可能性が広がり、より気軽な楽しい雰囲気でライブ配信ができるようになります。クリエイターがネットワークやリーチを広げ、コミュニティ同士でやりとりしたり、関係を築いたりする機会も可能になります。
Super Chat やチャンネル メンバーシップなどの機能によって、ライブ配信を行う新世代のクリエイターが YouTube 上で収益を獲得できるようになっていますが、今年はさらにこの機能を発展させます。つい先日は、ライブ配信中にチャンネル メンバーシップを購入して他の視聴者にプレゼントできる、メンバーシップ ギフト機能を一部のチャンネルに試験導入しました。これは特にご要望の多い機能で、今後数か月以内にさらに多くのチャンネルへと展開していく予定です。
YouTube で視聴されるすべての動画について、配慮をもったエンゲージメントを実現したいと考えています。その一環として、クリエイターと視聴者の双方にとって有益なコメント機能を提供できるよう、改善に取り組んでいます。例えば、クリエイターがチャンネルガイドラインを設定し、自分のチャンネルでの会話のトーンをより良く形成できるようにする機能をテストしています。
動画のある一部のタイミングで別の視聴者が書き込んだコメントが、動画再生中にタイミングよく表示されるように、コメントを並び替えることができる機能もベータ版として開始しました。これによりコメントの文脈がより理解できるようになります。
クリエイターの皆さんから、「新しいコンテンツのアイデアが浮かばない」「どのアイデアが成功するのかわからない」という声をよくお聞きします。そこで、このようなニーズに応えるため、創作活動にデータを活用できるよう YouTube Studio で新たな分析情報の提供を開始します。データを活用し、クリエイターが視聴者のニーズをより詳細に把握でき、次の動画コンテンツのアイデアを具体的に決めていくうえで助けになればと思っています。
Web3 もまたクリエイターに新たな機会をもたらします。ブロックチェーンや NFT のような新しいテクノロジーによって、クリエイターはファンとより深い関係を築くことができるようになるでしょう。クリエイターとファンによるコラボレーションで、これまで不可能だった新しいプロジェクトを実行し収益化することもできるかもしれません。例えば、ファンがお気に入りのクリエイターのユニークな動画、写真、アート、さらには体験を所有するために検証する方法を提供することは、クリエイターとその視聴者にとって有益なことになり得ます。このような新しいテクノロジーには、責任を持って取り組むべきことが沢山ありますが、同時に素晴らしい可能性も秘めていると考えています。
そして、これらすべてのフォーマットにおいて、クリエイターが収益を得て、ビジネスを構築するのを支援する方法がさらに増えるでしょう。2021年には、YouTube パートナー プログラムに参加しているクリエイターが 200 万人に達し、いくつもの収益化の方法を提供するに至りました。これらの取り組みはすべて、クリエイターからの寄せられたフィードバックを参考に進められています。引き続きご意見をお寄せください。
視聴者
YouTube はクリエイターが多様な方法やフォーマットで動画が制作できるよう尽力していますが、一方で、視聴者にデバイスの種類や場所を問わずインターネットさえあれば世界中のどこでも快適な視聴体験を提供することにも重点を置いています。
テレビは YouTube を見るスクリーンとしても 2021 年に多くの人に活用されました。2022 年 1 月現在、YouTube コンテンツは(標準的な視聴者の統計で)毎日 7 億時間以上テレビで視聴されています。今年はテレビでの視聴をもっと操作しやすくインタラクティブにしたいと考えています。これを実現する手段の一つとして、普段手にしているスマートフォンを活用します。YouTube をテレビで視聴しながら、スマートフォンでコメントの確認や投稿ができる新しい機能を近日中に発表します。
YouTube を便利で快適にお楽しみいただけることはもちろん大事ですが、私たちが最も重要視しているのは安全です。とりわけ子どもがいる家庭にとって YouTube は安全な場所である必要があります。YouTube では、年齢にかかわらずすべての若年層ユーザーがその無限で多様な好奇心を安心して発揮できるよう YouTube Kids や管理対象アカウントなどの手法を開発してきました。昨年リリースした管理対象アカウントは、9 歳以上のユーザーに対し、保護者が管理するアカウントを使用して YouTube へのアクセスを許可する機能です。管理対象アカウントでは保護者が 9 ~ 12 歳の子どもを対象としたコンテンツ レーティングに準拠した 3 種類のコンテンツ設定から 1 つを選択することができます。この保護者管理機能は、今年に入ってすでに YouTube Music、リビングルーム デバイス、Google アシスタントにも対応しています。
YouTube Music は、8000 万曲以上の公式シングル、アルバム、リミックス、カバー、入手困難な楽曲を収録したカタログを提供し、リスナーに最も広範な体験を提供し続けていきます。YouTube Premium 会員には、スムーズなオーディオ体験を提供しており、いつでもどこでも途切れることなく音楽をお楽しみいただけます。早送りボタンや、速度ボタンなどが大きく表示されより使いやすくなった「オーディオ再生コントロール」を導入しましたが、今後は、大きな音のピークを減らし、より柔らかい音をブーストすることで、リスニング体験を向上させる機能も導入する予定です。
最後に、YouTube の将来を語るうえでメタバースに触れないわけにはいきません。より没入感の高い視聴体験をどうすれば提供できるかを考えています。まず、ゲームにこれを適用しようと考えています。ゲームにもっとインタラクションを持たせ、よりリアルな体感を導入することを目指します。まだ始まったばかりですが、YouTube としてどのような方法で仮想世界を視聴者のリアルな体験へと変換できるか、とても楽しみにしています。
パートナー
YouTube はそのスケールと多様性を強みに、大手のブランドや広告主からアーティスト、ゲーム クリエイターまで、世界中のパートナーに他所では決して得ることのできないチャネルを提供しています。その結果として、このようなパートナーによって YouTube クリエイターの起業性が支えられています。
今年、さまざまなブランドが YouTube に最も注目している分野のひとつが「ショッピング」です。この新しいサービスでは、盛り上がりを見せている e コマースにパートナーが進出する際に、クリエイターとコミュニティとの間にすでに築き上げられた強固なリレーションを活用します。現在、ショッピング機能付き動画やライブ ショッピングのほか、どのような形式でアプリ内にショッピング機能を表示するかについて検討を進めています。ショッピング機能付き動画では、Google とのパートナーシップにより実現した「Black-owned Friday」のように、お気に入りのクリエイターの動画を視聴中に、タグ付けされた商品を購入できます。
ライブ ショッピングでは視聴者がクリエイターとインタラクティブに交流でき、クリエイターはそこで新しい商品の紹介や特別セールの発表、最近買った物のレビューなどを行うことができます。YouTube が昨年 11 月、MrBeast、Addison Rae、The Merrell Twins、Gordon Ramsay などのクリエイター並びに世界的ブランドの Walmart、Samsung、Verizon と共同で 1 週間にわたって開催したイベント「Holiday Stream and Shop」(英文)では、ライブ ショッピングの魅力と可能性が明らかになりました。総再生回数は 200 万回を超え、140 万件ものチャット メッセージ数が寄せられました。また、このイベントには好意的なフィードバックも寄せられました。自身のブランド Lunar Beauty シリーズを展開する Manny MUA は次のように述べています。「このイベントでの販売数は私の予想をはるかに超えました。商品の発売からすでに数週間が経過していたため、それほど売れないだろうと考えていましたが、結果は本当に驚くべきものでした。」YouTube は、ライブ ショッピングをより手軽に快適にお楽しみいただけるように 2022 年も引き続き取り組んでまいります。
注:ショッピング関連の機能は日本での提供は未定ですが、日本でもたくさんのユーザーが YouTube を買物のために活用しています。今後の展開にご期待ください。
新たな章の始まり
昨今の YouTube における動画のイノベーションのスピードはあまりに速く、また振り出しに戻ったかのようにさえ感じられるほどです。しかしある意味、YouTube が誕生した 2005 年以来毎年そんなことを言っているような感じもします。
毎年が新たなスタートのように感じられるのはおそらく、私たちだけでなく YouTube を支えるクリエイター、視聴者、パートナーの皆様が歩んできた、変化と革新に富んだ素晴らしい時代のおかげです。そして最後に、YouTube が世界中の数十億人のユーザーにエンターテインメント、感動、豊かさを届ける最強のプラットフォームであり続けるために努力を重ねてくれている私たちのチームに心から感謝の意を表します。
さあ、またエキサイティングな 1 年の始まりです。2022 年も皆様と YouTube にとって素晴らしい年になりますように。
次世代の YouTube クリエイターを発掘、支援することを目的にしたクリエイター育成プログラム「 YouTube Nextup 」 に参加するファイナリスト 12 組が決定しました。今年も前回を上回るたくさんのご応募をいただきました。
ファイナリストは、2022 年 2 月 から 3 月の間に実施する 8 日間にわたるクリエイター キャンプ(オンラインで実施)に参加し、動画制作やチャンネル運営の最適化等について学びます。また、YouTube より機材費として 10 万円相当を支援します。
YouTube Nextup Tokyo 2021 年度選抜クリエイターは下記の通りです。(五十音順)
あおにーな作りおきキッチン
「作りおきで自分時間を」をコンセプトに毎日忙しい主婦さんのために、安くて簡単で美味しい作りおきレシピを紹介。
あしたチャンネル
「ネイリストの枠を超えていく!」をテーマに、姉妹ネイリストがネイル技術や体験談、そして職業アドバイザーのような観点からのビジネステクニックなどをお届け。
ayupakadeko
「スイーツデコ」という、粘土を使った食べられないミニチュアのスイーツやフードを制作しながら、その過程を紹介。
ウリウリばあちゃんの楽しい田舎暮らし
田舎暮らし歴40年のウリウリおばあちゃんが、「いくつになってもやりたいことができたら、やりましょう」をモットーに、お料理、古民家のDIYや庭づくりなど、楽しく山の中で暮らす様子を紹介。
オカジ兄やん
30歳会社員が仕事に筋トレに自炊に明け暮れながらも、米国公認会計士試験に合格するまでの日常風景をアップテンポなビデオブログで紹介。
KOH クッキング
俳優と料理人の二刀流。可愛いキャラクターライスの上に熱々のオムレツを乗せる動画が人気。「お家でできるプロの味」の料理動画を紹介。
Do Tra【Kazuto's camping Trip】
愛車のハイラックスとセローで日本全国へキャンプ旅。特に北海道の雪中キャンプでは道産子ならではの楽しみ方を紹介。
Haruka Victoria S
19歳パイロット学生のオーストラリアでの留学生活。自身の挑戦し続ける姿で人々に勇気を届けることをモットーに、パイロット学生のリアルな生活模様を紹介。
ハンドシアター《YouTubeの映画館》
「いつでも、どこでも、誰とでも」手の中に広がるYouTubeの映画館を目指して、ショートホラーや意味が分かると怖いドラマなどを発信。
ぴたちゃんねる Pitachannel
東京から沖縄に移住した同性カップル。「こんな人たちもいるんだ!」「普通とちがってもいいんだ!」と、少しでも見る側の心が軽くなって欲しいという想いを込めた動画を配信。
美容マニアハウス
美容歴18年の経験を活かし、スキンケアやコスメの使い方、おすすめの商品や商品比較の動画を配信。化粧品や食品の原料を扱う仕事のノウハウを活かし、「原料や」「元ヘアメイク」の視点から解説。
LIL' TV
ドラァグクイーンカルチャーを軸に、「モッパン」(韓国発祥の食べる内容の動画)、お料理、ビデオブログを中心に個性豊かなゲストを迎えながら緩いバラエティ色のある動画を発信。
今後の活躍にぜひご注目ください!
YouTube は、セキュリティを強化し、すべてのユーザーにとって安全なプラットフォームを実現するために多大な投資を行ってきました。本日、2 月 8 日のセーファーインターネットデーに合わせ、視聴者に質の高い視聴体験を提供する取り組みから生まれた機能を紹介します。便利な保護機能から使いやすいツールまで、ここでご紹介するこれらの機能は、YouTube の利用体験をより細かくコントロールできるよう構築されています。
1. より多くの選択肢を保護者に
テクノロジーの利用やオンラインコンテンツへのアクセスなど、デジタルの活用のルール作りは、家庭によって異なります。YouTube は、親や保護者が子どもに最適な YouTube 体験を提供できるよう、便利なオプションや設定を設けています。
子ども向けのYouTube Kids アプリは、興味や好奇心を探求できる安全な環境を提供しつつ、保護者がその視聴体験をカスタマイズできるよう開発されました。同アプリでは、年齢に適した質の高い動画が表示されます。保護者は、年齢に応じたコンテンツレベル(未就学児向け、小学校低学年向け、小学校高学年向け)を選択するか、子どもに視聴させたい動画、チャンネル、コレクションのみを選択することができます。
13 歳未満の子どもが保護者の管理下で YouTube を視聴できると判断した場合は、保護者向け管理機能を利用いただけます。管理対象のアカウントにより、保護者は子どものアカウントをご自身のアカウントに紐付けて、9 歳以上の視聴者を対象としたコンテンツのレーティングと概ね一致する 3 つのコンテンツ設定(小学 3 年生以上の子ども向け、より多くの動画、YouTube の大部分)を選択することができます。管理対象のアカウントでは、コメントやライブチャットをはじめ、チャンネルの作成、動画のアップロード、デジタルアイテムの購入機能などが無効になります。加えて、健全な視聴習慣を身につけるために役立つ、休憩とおやすみ時間のリマインダーがデフォルトでオンになります。また、家庭で動画や音楽をより幅広く楽しめるよう、YouTube Music、YouTube アプリが利用可能なスマートテレビ、Google アシスタント対応のスピーカーとディスプレイでも管理対象のアカウントが利用できるようになりました。
ヒント:家族向けの視聴体験について詳しく知るには、こちらをご覧ください。
2. 利用時間のリマインダーとデジタルウェルビーイングのための機能
デジタル ウェルビーイング機能は、例えば一定時間以上動画視聴をしないなど、健全な習慣を身に付けるのに役立ちます。
「設定」にあるおやすみ時間や休憩のリマインダーを設定すると、動画の視聴を止めるよう促す通知が表示されます。
視聴している動画が終了したときに新しい動画を選択しなくても動画を再生し続けることができる、自動再生機能がありますが、同機能は、動画再生ページの切り替えスイッチを使用して、いつでも無効にできます。
ヒント:YouTube でどのくらいの時間動画を視聴しているかを調べるには、YouTube にログインしてプロフィール写真をタップし、[視聴時間] を選択します。
3. YouTube に関するあなたのデータを管理する方法
YouTube でのデータ
「YouTube でのデータ」では、YouTube の検索や再生履歴を簡単に閲覧、削除できます。履歴から削除された動画はおすすめ動画に影響しなくなり、削除した検索は検索バーの検索候補として表示されなくなります。
また、YouTube がユーザーのデータをどのように使用または保存するかについても、詳しく説明しています。履歴に保存されているアクティビティは非公開であり、 過去に視聴した動画をリマインドしたり、より関連性の高いおすすめや検索結果を表示したりするなど、YouTube の視聴体験を向上するために活用されています。
シークレットモード
よりプライベートな視聴体験を希望する際は、モバイルアプリまたは Chrome ブラウザでシークレットモードを使用することができます。シークレットモードでは、ユーザーがログインしていない状態のように動作するため、再生履歴や検索履歴などのアクティビティがアカウントの履歴として記録されません。
ヒント:プライバシー診断ツールで、現在のプライバシー設定を確認できます。
4. セキュリティ設定とパスワードを素早く確認
セキュリティ診断ツールは、YouTube を含む Google サービス全般のデータやデバイスを安全に保つために、おすすめのセキュリティ対策を推奨します。2 段階認証プロセスの有効化、パスワード強度の確認、アカウントデータにアクセスできるアプリの管理などを行えます。
ヒント:YouTube を含むすべての Google サービスのセキュリティ設定をこちらで確認できます。
ご質問やご要望は @TeamYouTube までお寄せください。最新の情報は、YouTube ヘルプからいつでもご覧いただけます。YouTube のしくみについてより詳しく知るには、YouTube の取り組みウェブサイトをご覧ください。
ここ数年は、 私たち全員にとって変化の時期でした。新型コロナウイルス感染症により生活が大きく変化し、それに適応してきました。同時に、YouTube コミュニティにも想像を超えるすばらしい成長が見られました。クリエイターたちが YouTube に集まって、各々の日々を共有したり、各々の生計を立てたり、私たちを取り巻く世界をより良いものへと形作ってくれています。彼らのおかげで、YouTube コミュニティが一体となって世界に貢献しています。例えば、昨年、クリエイターの MrBeast とMark Rober は、Team Seas を立ち上げ、海、海辺、河川を汚すゴミを 3,000 万ポンド(1,360 万キログラム) 以上除去する資金集めに貢献しました。
YouTube は、本年も更なる成長を目指して全力で取り組んでまいります。今日は私達が注力していることについて確認したいと思います:クリエイター エコシステムの現状、イノベーション、クリエイターのサポート、YouTube コミュニティの保護。
クリエイター エコシステムの現状
YouTube はクリエイター エコシステムの発展にコミットしています。
YouTube でコンテンツを作成している人の数は増加の一途をたどっています。この勢いは、YouTube ショートも含め、プラットフォーム全体で増しています。全ショート動画の総視聴回数は 5 兆回を超えました。
クリエイターはいつも私たちを楽しませ、学ばせてくれます。世界の様々な国の経済にも大きな影響を与えており、世界全体で年間収益が 1 万ドルを超えるチャンネル数は、前年比で 40% 増加しています。
クリエイターがもたらす経済効果は、Oxford Economics の一連のレポートでも示していただいたところです。2020 年には、世界中の人々が新型コロナウイルス感染症による生活の変化への適応を迫られる中、YouTube のクリエイター エコシステムによって創出されたフルタイム雇用数は、米国、日本、韓国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、EU 全体で年間 80 万人を超えるとのことです。
その他の収益源
私が YouTube に着任した頃、クリエイターが YouTube で収益を得る方法は広告のみでした。以来 YouTube では、クリエイターが視聴者とつながる機会を増やすために長年取り組んでまいりました。今やクリエイターは YouTube で様々な方法で収益を得ることができます。
Super Chat やチャンネル メンバーシップなど、広告以外のサービスから収益を得ているクリエイターが増え続けています。昨年は、YouTube のチャンネル メンバーシップと有料デジタル アイテムの購入・更新が 1 億 1,000 万回以上行われました。先月、韓国では YouTube チャンネル メンバーシップからの収益が、2020 年 12 月と比べて 50% 以上も増加しました。
YouTube は今年、クリエイターの収益化と配信のリーチ拡大を可能にするポッドキャストなどの分野にも機会を拡大する予定です。ポッドキャストの利用は成長を続けており、クリエイター エコシステムに不可欠な要素となることが期待できます。
YouTube ではさらに一歩先の未来を見据え、YouTube の継続的なイノベーションに向けたインスピレーションとして、Web 3.0 の可能性を模索しています。昨年は、暗号通貨、非代替性トークン(NFT)、さらには自律分散型組織(DAO)までも含めた世界が、クリエイターとファンのつながりを深める機会として、かつて想像もつかなかった注目を集めました。NFT のような先進技術を利用してクリエイターの収益化を支援するようにするなど、私たちは YouTube のエコシステムを発展させることを常に重視しています。同時に、クリエイターとファンによる YouTube の利用体験を強化し、継続的に向上させることにも努めています。
クリエイターの利用体験を向上させる新機能
YouTube の未来を見据えた開発とイノベーションに取り組むと同時に、YouTube はクリエイター コミュニティのサポートにも注力しています。第一に、YouTube ではクリエイター自身による管理機能の強化を進めています。昨年は公開前チェック機能を導入し、クリエイターが動画を公開する前に著作権や広告の適合性に関する問題(日本語字幕あり)の有無を事前に確認できるようにしました。
クリエイターに YouTube に期待する新機能をたずねると、モバイル関連の機能が真っ先に挙げられることが多いです。YouTube は今年もそのニーズに応える更新を行う予定です。
第二に、YouTube は開発とイノベーションの舞台裏でポリシーの入念なチェックも怠っておらず、ポリシーに照らし合わせて適切な判断を行うようにしています。昨年は YouTube の広告掲載に適したコンテンツのガイドラインを更新し、広告主の業界基準を維持しながら、収益化対象として許可されるコンテンツの範囲を広げました。
どのようなコンテンツがポリシー違反となるのか理解を深めたいというご要望も、多くのクリエイターの方々から寄せられています。 YouTube では、専門スタッフを増員し、クリエイターに、タイムスタンプなど、ポリシー違反のより詳細な情報を提供できるよう、試験的な取り組みを拡大しています。この取り組みは、今後さらに発展させていく予定です。
イノベーション
YouTube の未来の礎を築く
今後は、イノベーションにより一層注力していく方針です。今年 YouTube が特に投資していく分野をいくつか紹介します。
YouTube ショート
YouTube では、クリエイターが YouTube ショートを気軽に始められ、視聴者にいち早くリーチできるように日々努めています。昨年は、他のYouTube 動画のサウンドをリミックスできる機能の提供を開始しました。この機能は、今後数か月かけて、YouTube のコンテンツをリミックスするさらに画期的な方法とともに拡大していく予定です。
YouTube ショートでは、Jake Fellman、Lisa Nguyen、Chahat Anand といった比較的新しいクリエイターから、Colin and Samir のような YouTube で長年の実績があるクリエイターまで、多くのクリエイターがすばらしい活躍を見せています。
また、クリエイターがショート動画で収益化できるように YouTube ショート ファンドを導入し、現在 100 か国以上で利用されています。昨年このファンドから支払いを受けたクリエイターの 40% 以上は、YouTube パートナー プログラムに参加していなかったクリエイターです。今年は、クリエイターとブランドを結び付ける YouTube プログラム BrandConnect を通じて YouTube ショート クリエイターがブランド コンテンツを作成できるようにする新しい方法も試す予定です。
音楽
昨年は YouTube Music にとっても大きな年になりました。YouTube Music と YouTube Premium の利用者数(トライアル含む)は、ついに 5,000 万人を超える大記録を 2021 年に達成しました。昨年 6 月には、YouTube が過去 12 か月間に音楽業界に支払った金額が 40 億ドルを超えたことも発表しました。
YouTube は、BLACKPINK の初のグローバルライブ配信コンサートをお届けしたり、BTS の Permission to Dance ショート チャレンジを開催したりするなど、アーティストと世界中のファンをつなぐ取り組みを継続しています。
ゲーム
YouTube におけるゲームの進化(英文)も目覚ましく、ゲームのシーンの中でクリエイター独自の物語を展開したり、世界最大の eスポーツに参加するなど、ゲームに関する多様なコンテンツがYouTube を活動拠点としています。2021 年の上半期だけで、YouTube のゲーム関連の視聴回数は 8,000 億回を超え、9,000 万時間以上のライブ配信、 2 億 5,000 万本以上の投稿数を記録しています。
YouTube が他のプラットフォームと異なるのは、ゲームクリエイターのために、ライブ配信、VOD、ショート動画など、複数の動画フォーマットでそれぞれのストーリーを伝えるための単一の目的地を提供している点です。今年は、Ludwig、DrLupo、TimTheTatman といったトップ クリエイターによる YouTube での独占配信を実現し、VOD コンテンツ構築へ向けたクリエイターたちの果敢な取り組みをこれまで以上に後押しできることを楽しみにしています。YouTube は、視聴者はもちろんのこと、すべてのクリエイターに対しても、ライブ体験を向上させたいと考えています。特に、ライブ配信をより見つけやすくし、チャット機能をより充実させることに重点を置いています。また、 YouTube チームは、クリエイターと視聴者がゲーム関連のショート動画をより作成しやすくするために試行錯誤中です。さらに今年は、特にリクエストの多い機能の 1 つでもあるメンバーシップ ギフト贈呈機能(英文)の一般提供を開始する予定です。
ショッピング
私たちは、YouTube が次世代の e コマースの場となるために力を注いでいます。視聴者が動画で紹介された商品情報を見たり、購入できるようにするためにクリエイターがタグ付けを行うプログラムの試験運用を始めています。ショッピングを YouTube ショートと統合させる試みも初期段階にあります。
ライブ配信で商品レビューを行ったり、新しいグッズをローンチしたり、購入品の紹介を行ったりするクリエイターが増えてきています。Simply Nailogical は昨年夏、YouTube の最新ライブ ショッピング ツールを活用して、彼女自身による最新ネイル アート コレクションを発表しました。動画をショッピングの窓口とし、最新の商品をタグ付けすることで、大勢のファンがまとめてライブ コレクションを探索し、ストリーミングに参加したまま買い物ができるようになりました。初回のライブ配信が大成功をおさめたので、それ以来、新作コレクションのローンチに毎回ライブ ショッピングを活用しています。
ライブ ショッピングは現在、米国、韓国、ブラジルでテスト運用中です。そして、今年は Shopify などのコマースプラットフォームと提携してライブ ショッピング(英文)をさらに多くのクリエイターとブランドが利用できるようにし、よりインタラクティブで楽しみやすいユーザー体験の構築を目指しています。
リビングルーム
YouTube を映し出すスクリーンとして、テレビは 2021 年も最も急速に成長(英文)したメディアでした。YouTube をテレビ画面でもっと楽しめるようにすると同時に、スマートフォンを活用したテレビでの視聴体験についても引き続き探求し続けます。
学び
多くの方々は、学びの目的で YouTube を日々利用しています。それは宿題用だったり、新しい興味の探求や、新しいキャリアに向けたスキルの構築であったりと、目的は様々です。YouTube のプラットフォームは、クリエイターや教育機関にとって、学習をより身近でアクセスしやすいものにするためのツールとなっています。昨年は、UNESCO との提携によりメキシコとアルゼンチンで中高生向けカリキュラムをサポートする Mi Aula チャンネルを立ち上げ、両国の中高生のための動画による学習支援に取り組みました。この取り組みは、今年中に YouTube Edu チャンネルを通じてブラジルにも拡大する予定です。
YouTube は、教育コンテンツを利用するユーザー数を倍増させることを目標に掲げ、視聴者をより良い学習方法に導く新しい機能を通じてこの目標を達成すべく、努力を続けています。
サステナビリティ
YouTube が、人々が集い、学び、互いに刺激し合える場であることを誇りに思っています。気候変動は私たちすべてにとって重大な問題です。今年は、環境保護に取り組むクリエイターが気候変動に関するコンテンツ(英文)を YouTube で広める活動を、更に支援していきます。 Jack Harries や Sejal Kumar のようなクリエイターが昨年、国連気候変動枠組条約第 26 回締約国会議(COP26)に参加して、COP26 を世界中にライブ配信(英文)したのは、画期的な出来事でした。YouTube はより持続可能な未来に向けて、一企業として取り組むことにコミットします。
低評価についての見解
低評価数の非表示にしたことが多くの議論を呼んでいることは承知しています。また、低評価の数で見る動画を決めていたという声もあることも認識しています。しかし、人々が低評価ボタンを押す理由は様々で、動画自体とは関係のない理由で低評価にする場合もあるので、見る動画を決めるための基準にするのは必ずしも正確ではありません。そのため、これまでも、YouTube のホームページ、検索結果、「次の動画」画面で低評価の数を表示したことは一度もありませんでした。
また、クリエイターの動画に意図的に低評価数を増やそうとする「低評価荒らし」行為があり、低評価数を公開する仕組みが YouTube のエコシステムを阻害している状況も見受けられました。特に、小規模のクリエイターや YouTube チャンネルを開設したばかりのクリエイターが、このような攻撃の標的にされるケースが目立ちました。YouTube では、すべてのクリエイターが、嫌がらせを受けることなく自身を表現できると感じて欲しいと思っています。そこで、YouTube は、何百万本もの動画を対象に、数か月かけて、低評価のボタンを押すことはできるが、その数は非表示になるという実験を実行しました。あらゆる角度から検証した結果、低評価数が公開されているか否かで、視聴者数に有意な差異は認められませんでした。そして何よりも重要なのは、低評価数の非公開によって低評価荒らしが減少したことです。
クリエイターは、低評価数が指標として有益だと思われる場合は、引き続き YouTube Studio で正確な低評価数を確認できます。また、視聴者は引き続き動画に低評価を付けておすすめ動画の提案を調整できます。
人種間の平等、公平性、プロダクトの包含性の確立に向けた取り組み
クリエイターの属性
米国では、YouTube Studio にて、「クリエイターの属性」アンケートを設けており、米国内のクリエイターが任意で性別、性的指向、人種や民族に関する質問に回答できるようになっています。ここで集められた情報は、YouTube のポリシーやサービスをすべての人のために機能させるための貴重な資料となります。今年は、これを他の国々にも提供する予定です。
クリエイターによるコミュニティへの積極的な貢献
昨年は数十名ものクリエイターが、プライド月間を祝して The Trevor Project への募金活動に参加してくれました。また、昨年は、The Try Guys の Eugene Lee Yang が制作したドキュメンタリー「We Need To Talk About Anti-Asian Hate(アジアンヘイトについて話そう)」も多くの人の心を動かしました。彼は Jay Shetty や Asia Jackson をはじめとするクリエイターや活動家とともに、アジア太平洋諸島(API)文化を称える YouTube Originals シリーズ「Recipe for Change」の第 1 弾にも参加しました。
#YouTubeBlack Voices Fund
昨年は、世界 7 か国から 133 人のクリエイターとアーティストが #YouTubeBlack Voices Fund Class of 2021 に参加しました。同プログラムに参加したクリエイター KevOnStage と最近お話する機会があり、すばらしい体験談を聞くことができました。 YouTube では、黒人の意見、ストーリー、文化に関する独自コンテンツを継続して支援していきたいと考えています。YouTube は基金を立ち上げて以来、Bear Witness、Take Action Pt. 3、Onyx Family Dinner を含め、YouTube Originals 番組を 12 作品リリースしました。
YouTube コミュニティの保護
クリエイターを支援するための革新的な取り組みの根底には、YouTube コミュニティを責任を持って保護することへのコミットメントがあります。誤情報やその他の有害なコンテンツに対処することは、最優先事項です。ここ数年、私たちは機械学習への投資を通じて、ポリシーを大規模に適用して実行できるようになりました。昨年、私たちはコミュニティガイドライン適用報告書の新しい指標として、違反コンテンツ視聴の割合(VVR)を発表しました。VVR は、YouTube での視聴のうち、ポリシー違反コンテンツが占める割合を追跡します。2021 年第 3 四半期、YouTube の VVR は 0.09 ~ 0.11%で、つまり YouTube の 1 万回の視聴のうち、9 ~ 11 回がポリシー違反コンテンツであることを意味します。2017 年から 2021 年第 3 四半期にかけて VVR は 70% 以上減少しました。
おすすめ動画においては、ぎりぎりガイドラインに違反するボーダーラインにあるけれども、それを超えないようなコンテンツを減らすように努めています。このような「ボーダーライン」のコンテンツの視聴回数を、全体の 0.5% 以下に抑えることを目標としています。また、ニュースや医療/健康(英文)などの重要なトピックについて、信頼できる情報源からのコンテンツを見つけやすくする取り組みも同様に重要視しています。
ここ数年、このような変化を遂げる中で、透明性を求める声も多く聞かれるようになりました。将来的には、これらのトピックをより深く掘り下げることができるようにしたいと考えており、研究者がより多くの情報を入手できるようにする計画を立てています。
子どもには更に高いレベルの保護が必要
私自身、5 人の子どもの母親なので、オンラインでの子どもの安全は常に気にかけています。YouTube では、子どもの発達に詳しい専門家と協力して、あらゆる年代のユーザーを対象に YouTube の利用体験を開発し、子どもの安全をその発育の段階に応じて適切に保護するための基準を設けています。
6 年前には、13 歳未満の子どもに年齢に適した動画へのアクセスを提供する場として YouTube Kids をリリースしました。そして昨年は、9歳以上の子どもが一人で YouTube を使えると判断したご家庭を対象に、保護者向け管理機能を導入しました。また、18 歳未満向けには、アップロードのデフォルト設定を非公開にする、デジタル ウェルビーイングのための保護機能を有効にする、自動再生をオフにする、18 歳未満をターゲットとする広告をブロックする、などの新しい保護機能を展開しました。今年も引き続き、子ども向けコンテンツの質の向上に努めていきます。
規制の状況
YouTube は、YouTube のプラットフォームを利用する視聴者、クリエイター、アーティストのための優先事項に関わる問題について、政府関係者と継続的に協議を進めています。発展を続けるクリエイター エコシステムに対して、政策立案者の決定がどのような影響を及ぼすのか、彼らの理解を得ることはとても重要だと考えています。
米紙 Wall Street Journal (英文)にも寄稿した通り、YouTube は規制を遵守し、その取り組みをサポートしています。現在、世界中の国々の規制を遵守しています。しかし、新たに制定された規制が意図しない結果をクリエイター コミュニティにもたらす可能性も危惧しています。特に適法な表現に関する法規制には注意が必要です。今年念頭においている優先事項は以下の通りです。
DSA: 昨年もふれましたが、欧州連合(EU)で提案されているデジタル サービス法(DSA)はオンラインでの言論に影響を及ぼす可能性があります。2 年の歳月を経て、法案は最終段階に入り、YouTube がまだ活動可能な加盟国において統一されたデジタル消費者保護の枠組みをサポートするために、関係者と協力しています。
第 17 条: EU による著作権に関する指令の第 17 条(旧第 13 条)が各 EU 加盟国の国内法に組み込まれる過程で、YouTube は引き続き EU 加盟国との連携をすすめます。このプロセスにおいて、クリエイターの声が前向きな変化をもたらしました。法律を実情に即したものにするために何らかのアクションを起こしてくださったクリエイターの皆さんに感謝します。
本年は世界各国の政策立案者に働きかけ、YouTube コミュニティの立場を発信していきます。
YouTube を拠点に活動するクリエイターとアーティスト、そして YouTube のプラットフォームを毎日のように訪れて楽しんでくださる世界中の人々をサポートすることに、YouTube はこれからも全力で取り組んでいきます。
これからも皆さんの創造性あふれる動画を楽しみにしています。
YouTube は 12 月 17 日(金)と 12 月 19 日(日)に様々なクリエイターがゲームでコラボレーションするイベント 「YouTube Gaming Crosszone Vol. 7」 を開催します。今回は、人気ゲームの「Apex Legends」と「Among Us」が題材となります。
タイトル:「24時間アモアス部」 on YouTube Gaming Crosszone
開催日時:2021 年 12 月 17 日(金)19:00
概要:様々なメンバーが集まって「Among Us」をプレイしているアモアス部で、特別なコラボレーションが実現します。通常は異なるゲームをプレイする人気のゲーム実況者やVtuberなどが「Among Us」の中で、一同に介します。このイベントは、24時間続き、「Among Us」を通じてそれぞれのクリエイターの新たな一面を発見できます。新しいクリエイターの発見のためにも是非ご視聴ください。
参加クリエイター(五十音順、敬称略):a1857 channel, おらふくん, 黒川クロム, 後藤ヒロキ, jirai channel, しるこ (Bintroll), 神宮寺ちゃんねる, 先端恐怖症 / Sentan, たけぉ, 中野あるま / Alma Nakano, ヒラ, フルコンチャンネル, ベルモンド・バンデラス, ぼんじゅうる / ドズル社, ましゃかりさん, れぷちん
タイトル:Apex Legends Duo Party
開催日時:2021 年 12 月 19 日(日)20:00 〜
概要:「Apex Legends」をプレイするクリエイターの渋谷ハルを中心に、様々な分野のクリエイターがカジュアルにプレイする二人一組のコラボレーションイベントを開催します。「Apex Legends」の動画を投稿している渋谷ハルや白雪レイド、人気ゲーム実況者のポッキーや、赤髪のとも、アーティストのFLOW、KEIGO、人気イラストレイターのなつめさんちなど、様々なジャンルのクリエイターが一同に集います。
参加クリエイター(五十音順、敬称略):赤髪のとものゲーム実況チャンネル!!, astel ch.アステル, Aruran Ch. アルランディス, オサミンティヌス3世, Shien Ch.影山シエン, Izuru Ch. 奏手イヅル, キルシュトルテ, KEIGOちゃんねる, KOHALON TOKYO, CR_かわせch, Cpt, 品川家 ゲームチャンネル, 渋谷ハル, しょうじ, 白雪レイド, ソバルト, 筒井チャンネル, つばさブロー, TIE Ru, でっぷ, バーチャルゴリラGAMES, 冬の夏目, ポッキー, みさお, メイカちゃんねる, 【よっぴ~】鳥ちゃんねる, Rikka ch.律可, ワイテルズ
今後も定期的に開催する YouTube Gaming Crosszone を通じて、新しいゲームの楽しみ方を発見したり、お気に入りのゲーム クリエイターやファンと一緒に盛り上がりましょう。チャンネル登録やリマインダー設定をお忘れなく!
YouTube は、Ado をフィーチャーしたドキュメンタリー作品「Artist on the Rise: Ado」を 12 月 17 日(金)20 時から Ado 公式 YouTube チャンネルにてプレミア公開します。本ドキュメンタリーでは、弱冠 19 歳で「歌い手」として活躍し続けるトップアーティスト Ado が今まで語られることのなかった過去を本人の言葉で紐解きます。Ado の等身大の内面から、生い立ちや「Ado」の誕生に至るまでの道のりが描かれます。
Ado プロフィール
2002 年 10 月 24 日 東京生まれ、19 歳女性の歌い手。『オリコン上半期ランキング2021』にて、アーティスト別セールス部門「新人ランキング」1 位(ソロアーティスト史上初の受賞)に輝き、いま最も注目を集める新世代のアーティスト。2020 年 10 月にリリースしたメジャーデビュー曲「うっせぇわ」は、ミュージックビデオ&ストリーミング累計再生回数が合わせて4 億を突破し、社会現象となっている。2 月にリリースした「ギラギラ」、そして 4 月に配信した「踊」がそれぞれストリーミング総再生回数 1 億回を突破し、10 代ソロシンガー初となるストリーミング累計「1 億回」再生楽曲 3 曲を保持しているアーティストとなった。また、「夜のピエロ」や「会いたくて」も続々とチャートインを果たしヒットしている。2022 年 1 月 26 日に初の CD リリースとなるアルバム『狂言』を発売予定。4 月 4 日には自身初のワンマンライブ「喜劇」を Zepp DiverCity (TOKYO) で行うことも決定している。